

DTPオペレーターの年収、給料を知りたがっている人
DTPオペレーターの年収って、いくら位なのかな~?
「給料安くてやっていけない……」って聞くけどホントなのかな。
本当ならどのくらい安いのかな。
逆に稼いでいる人ってどのくらい稼いでるのかな~?

こんにちわ、マサアキです。
やっぱり年収や給料って気になりますよね。
DTPの仕事を好きでやっている方もいると思います(マサアキもそうでした)が、生活できない収入じゃ本末転倒ですしね。
今回は年収や給料についての質問にお答えしようかと思います。
収入の話なので、
個人差がかなりあると思いますが、
結論からいうと「安い」と思います。
もくじ
- だいたい300~350万円くらいのレンジをイメージするのが良いのではないでしょうか
- DTPオペレーターの市場的な価値は現在いくら位なのか?
- ちょっと前に流行った「手取り15万円」の人もそれなりにいます
- 給料が安くて暮らしていけないなら、思い切って転職しましょう
では順番に解説していきますね。
だいたい300~350万円くらいのレンジをイメージするのが良いのではないでしょうか

なぜかというとマサアキが転職を決意する時期が大体このくらいなんです。
マサアキの場合で一番良かった時期は、
リーマンショック前後で「額面では」年収550万円前後ほど稼いでいました。
この時期がマサアキもバブル期だったわけです(笑)。
ボーナスはなしの年俸契約ですが、大手だったので残業代は全部出ていました。
前職が残業代の出ない会社に寝泊まりして月20万前後で悔しかったので、
2度と同じ轍は踏むまいと誓った結果、
「サービス残業はしない」という方針にしました。
年収550万円なんてDTPにしては良いじゃないの?
ってなると思います。
そうなんです、マサアキは純粋なDTPオペレーターではありませんでした、デザインや時にはディレクションもこなしていたので……、その辺は考慮してくださいね。
それはそうと、でもこれ「額面」なんですよ。
実際の「手取り」ではないんです。
「額面」と「手取り」とは比較対象が違うんですよね、
企業の「売上」と「営業利益」の関係に近いのかな。
ちょっと解説、「額面」と「手取り」
- 「額面」は企業が従業員に対して払っている総支給額のこと
- ちなみに「年収」って1年分である総支給額のことを指すのが一般的なんですね
- 企業は総支給額の方を公表した方が見栄えが良いから。それは当然ですよね
- それに対して「手取り」とは、年金・保険料・所得税などを差し引いた(控除した)、従業員が実際に受け取る金額のことなんです
- つ・ま・り! みなさんに毎月振り込まれている給料は「手取り」なんですよね
- もし、転職することになって給料の話になった時は注意してください、ほとんど「額面」で話を進めてくると思います
- ちなみにこの「控除」なのですが、扶養控除などがつくとその分手取りは増えますが、独身の場合今の日本だと基本的には、「総支給額の28~30%引かれる」と思ってください(近年徐々に上がっています)
つまり、
年収300万円って言っても実際の手取りでは200万円くらいしかもらっていないことになるんですよね。
恐ろしいですね~(泣)。
マサアキはこの「控除」のことを知らなくて、
「あれ? あれ? なんか給料すくなくね?」
って気づいて、聞きまくったら判明した次第です(笑)。
よって、年収550万円を「手取り」計算してみると、385万円になります。
だいたい月32万円くらいで、当時はこのくらいだったなと思います。
しかし、165万も引かれるなんて、「知らないうちに、どんだけ持ってくんだよっ!」って話ですよね。
転職するまで全然気づかなかった、
恐るべし日本政府……。
DTPの市場的な価値は現在いくら位なのか?

そもそも近年、
DTPの市場的な価値は落ちているということをマサアキは言いたいのですよ。
マサアキは今まで大きく4回ほど転職していますが、そのうち3回の転職理由の一部は「給料が下がって潮時だと思ったから」なんですね。
単価が下がり、
仕事が減れば会社の売り上げが下がるわけだから、
給料が下がるのも当然です。
ではここで、最近のDTPオペレーターの実際にあった求人で検証してみましょう。
とある有名な転職サイトで検索をかけてみました。
検索キーワードは「印刷・出版」×「東京都23区内」×「DTPオペレーター」です。
結果として求人は4件ありました(時期にもよると思うけど、少ないと思います)。
求人その1

- 「紙メディアの価値を追求する一部上場企業! 安定&馴染みやすい環境で伸び伸び働けます」
- 仕事の内容:カタログやパンフレットなどの画像処理・DTP業務など
- 求めている人材:高卒以上・性別不問・DTP経験者
- 勤務地:板橋区
- 給与:月給25~35万円。一律固定残業代6万~8万円(45時間分)含む。超過分は別途支給
これだとおそらく手取りでは17.5~24.5万円ですね。
とりま、このくらいだろうなって感じです。
それと気になるのは残業代含むで45時間分ですね。
みなし残業(サービス残業のこと)が45時間あるってことですね……。
一部上場なのにサービス残業なんですね……。
ちなみに、マサアキは派遣をやっていた一時期に、
ここからドタキャン食らいました(怒)。
求人その2

- 「多岐にわたるジャンルの商品に携われます! 幅広い経験を積みませんか?」
- 仕事の内容:原稿整理からエディトリアルデザインや組版など編集・DTP業務全般
- 求めている人材:【経験年数不問】inDesignの基本操作ができる方
◆将来リーダーとして活躍したい方
【具体的には】向上心・成長意欲を持って取り組める方、コミュニケーションが得意な方、チームワークを大切にして働ける方 - 勤務地:品川区
- 給与:月給20万円~40万円※残業代100%支給※みなし残業無し、スキル・経験を考慮のうえ、優遇
こちらはおそらく手取りだと14~28万円ですね。
ちょっと、安いかなと感じますが残業代が全額出るそうなので「まぁ、良いかな」とは言えそう。
ただ仕事内容が多岐にわたり過ぎて、品質にコミットできるのかなって思います。
細いシノギをかき集めて凌いでいるのかなとか思っちゃいます。
求人その3

- 「勤続10年以上多数!定着率抜群の老舗企業 充実の機器環境でスキルを磨けます」
- 仕事の内容:<DTPオペレーター>主に医学書や学習参考書など書籍のDTP組版
- 求めている人材:InDesign・Photoshop・Illustrator使える方
★経験者:同業種からの転職者歓迎 - 勤務地:文京区
- 給与:月給22万~25万円(前職の経験や能力を考慮)※残業代は別途支給
こちらはおそらく手取りだと15.4~17.5万円ですね。
安いですね、「手取り15万円」になっちゃいますね。
お寒い限りです。
残業代が別でつくのがせめてもの救いかと。
しかし、これだけのスキルを要求して、
この給料だとちょっとね……。
求人その4

- 「都内店舗と生産拠点 日本創発の中核企業でDTPのプロフェッショナルを目指せます」
- 仕事の内容:表現・再現の中枢である各種印刷物のDTP(制作・プリプレス・印刷・加工)業務
- 求めている人材:DTP経験者優遇(デザイン業務経験、刷版業務経験者など可)経験年数不問
- 勤務地:本社(千代田区)及び都内各拠点
- 給与:月給22万円~ ※経験・能力を考慮
【年収例】320万円/入社1年目 350万円/入社3年目 580万円/入社9年目
こちらはおそらく手取りだと15.4万円~ですね。
年収例を計算するとそれぞれ、224、245、406万円になります。
こちらの求人は出力屋なので、純粋にDTPオペレーターとは言いづらいですね。
後々、必要になってくるスキルは印刷経験の方になっていくと思います。
どうでしょうか?
これだと逆に「もう転職したりするの諦めよう」って思っちゃいましたか?
あらためて安くなった~ってマサアキは思いました、
DTPオペレーターの価値下がってるな~と。
でも、これらは単純に「東京23区内の印刷出版系DTPオペレーター」だけに関しての求人内容なんですよね。
これが、デザイナーやディレクション、進行管理のスキルになると金額は上がってきますよ。
広告業界になると、またちょっと上がってきます。
とはいえ、
単純にDTPオペレータースキル、
アドビ3ソフト(InDesign、Illustrator、Photoshop)が使えても、
これだけ価値が落ちちゃっているわけですね。
だから、「デザインスキルも身に着けた方が良いよっ」ってマサアキは言っているわけなんです。
ちょっと前に流行った「手取り15万円」の人もそれなりにいます

勤めている会社や、本人の立場、実力にもよると思いますが、実際にいました。
特に「会社」の状況や立ち位置がいちばん影響しているんじゃないかと、
従業員個人の実力はそれほど関係ないんです、
意外ですよね。
同じくらいのスキルの人同士でも務めている会社によって給料の違いってあるはずです、
それの最たる例ですね。
会社が業務委託会社だったり、下請け会社だったりすると給料は下がります。
でも同じ業務委託や下請けでも、会社規模が大きかったり、他にも事業を手掛けていたりするところだと上がってきます。
つまり会社自体にどれだけお金が回っているかということだと思います。
ここで、フリーランスに仕事を出していたあるデザイン会社の話をしますね。
その会社のデザインナー兼ディレクターさんは、よそに仕事を出すときに支払うギャラは、クライアントから貰えるギャラの半額にするのだそうです。
それでも、手数料や税金などが全体の2割はかかるそうなので、そのデザイン会社の取り分はもとのギャラの3割程度って言っていました。
でも、これでもまだ良心的だと思います。
この話からでも、
下請けや業務委託って利益出すのは大変だっていうのが分かりますよね。
実際にマサアキが出会った人は、
12万とか15万とかの人がいました、
みんな委託会社の人です。
大手印刷会社つき製版会社の人で16万とか言っていた人もいましたが、話をよく聞くとこの人はまた事情が違うなと思いました。
この話は機会があればまた。
給料が安くて暮らしていけないなら、思い切って転職しましょう

はい、マサアキの「意見」はこれに限ります。
ガマンしていても給料は上がらないと思います。
毎年昇給があったとして100、200円くらいじゃ、意味ないですよね。
「これじゃ、生活できないよ~(泣)」って嘆いているなら行動しましょう、
これは何も、
DTPオペレーターに限った話ではないと思いますよ。
これからも、むしろ給料は下がっていくものと思った方が良いかもです。
理由はこれからの日本経済規模が全体的に小さくなっていくだろうと想像がつくからです。
マサアキなんか就職してからこの方、
給料は下がり続けていたんですよね(笑)。
なので、それが理由で転職をしたというのもあります、最初は上がるけど、また下がりだす、そうしたらまた転職。
これの繰り返しでした(笑)。
マサアキはかなり躊躇なく環境を変えるほうなので、転職することに抵抗をあまり感じませんでした。
職場にもよりますが、人見知りとかしない性格だったのも良かったと思います。
ただ、転職に踏み切れない人の気持ちも分かります。
今まで慣れ親しんだ環境や一緒にやってきた同僚仲間たちと別れるのはちょっとつらいですし、新しい職場でちゃんと仕事ができるかどうかも心配ですよね、DTPの現場なんて繊細そのものですから。
とはいえ、
人ってわりと新しい環境になじめます、
仲間になるであろう同僚も新しい職場にはいるんですよ、
気の合う仲間だって少なくともひとりやふたりはできるはずです。
仲の良かった前の職場の同僚とは個人的に付き合っていけば良いわけですね。
それよりも安い給料や長時間労働で身体を壊したり、
心を病んでしまったりする方が長い目で見ると人生のマイナスです。
悩んでいるくらいなら、みんなには内緒でこっそり転職活動するっていうのも良いのでないでしょうか(笑)?
それではっ。
この記事を書いた人:マサアキ
デザインの専門学校を卒業した後、DTP・デザイン業界の現場最前線で紆余曲折しながら約20年間働きました。
この記事とブログは私、マサアキの体験をもとに書いています。
転職サイトやフリーランスサイトなどでは語られない現場でのリアルなエピソードを盛り込んで記事にしていますので、どうぞお楽しみ(?)ください。
マサアキの経歴は以下の記事で詳しく紹介しています。